「神の言葉に耳を傾ける」★

「子どもの日・花の日」合同礼拝。格言集である箴言より、神の言葉に耳を傾ける「縦の軸」の大切さを語った。
 キリスト教倫理の土台とも言われる「箴言」で繰り返される言葉がある。それは「主を恐れることは知識のはじめである。」。世界には知識、知恵、教えが無数にあるが、旧約聖書は「主を恐れること」がはじまりであり、神を信じることを最も代表的に言い表していると語る。
 イスラエルにおいて両親の教えは、いわば神を信じるという「縦の軸」に基礎づけられており、それがいかに大切か、申命記に以下のように語られている「今日、私が命じるこれらの言葉を心に留め、子どもたちに繰り返し教え、家に座っているときも、道を歩くときも、寝ているときも起きているときも、これを語り聞かせなさい。」(申命記6:6-7)。
 また、聖書の時代の歴史家のヨセフスは教育についてこう語っている。「もしわたしたちの国民のうちの誰かが、わたしたちの律法について質問を受けたら、彼はそれに対し、自分の名前を言うよりもさらにすらすらと、すべてを答えるであろう。そもそもわたしたちは、いったん物心がつけば、ただちに律法を徹底的に学び、かつ記憶するので、律法なるものを、いうなれば心の中に刻みつけてしまっているのである。」(『アピオン』2・178)縦軸の教育が徹底したものであることがわかる。
今日、世界はフラットなグローバル・コミュニケーション時代に入り、誰もが対等に交流できる時代となり、これまで経験したことがないほどにつながる時代に私たちは生きている。それは「横つながり」であるが、これには神を恐れる縦の軸が不可欠である。そして、大切なことはこの二つの軸を連携させること。それは例えば、子どもにとり、朝、食前、就寝前などの祈りであったりする。
特に幼児期、子どもは言葉をえり分けて使うことができないだけに、本当に心の底から言葉が発信される。親は子どもの祈りに耳を傾ける場にいるという大きな恵みを与えられると共に縦の軸の大切さを知るのである。